「サッカー選手が摂取するべきプロテインの量は?」
「1日タンパク質何gとればいいの、何回プロテイン飲めばいいの?」
「なかなかカラダがでかくならない、疲労が抜けない」
こんなこと言われたことありませんか?
「サッカー選手は1日あたり、体重の2倍のたんぱく質を摂取しましょう。」
高校の時、僕も栄養講習会で次のようなことを言われました。
でも、どうやら最近では体重の2倍たんぱく質を摂取する必要はなさそうなんです。なので悩み解決と共に共有しますね。
ということで、今回は「サッカー選手が1日に摂取するべきたんぱく質量、プロテインは1日何回飲めばいいのか」というテーマでお話します。
本記事でわかること
- タンパク質を1日にどれくらいとればいいのか理解できる
- プロテインを1日に何回飲めばいいのか理解できる
- プロテイン摂取のポイント・注意点が理解できるs
目次
サッカー選手は1日何杯プロテインを飲めばいいの?どのくらいのたんぱく質量を摂取すればいいの?
結論からいうと、プロテインは1日に何杯でも飲んでも大丈夫です。
しかし、1日に摂取するべきたんぱく質量は決まっています。つまり、ここが重要。
では、サッカー選手は1日にどのくらいたんぱく質が必要なのでしょうか。
サッカー選手は1日に体重1キロあたり、1.4〜1.7gが必要です。
僕の場合、体重が65kgなので次のようになりますね。 65kg×1.4g〜1.7g=91g〜110.5g だいたい100g程度のたんぱく質量をとらなければなりません。
サッカーはフィジカル的に様々な要素が含まれる
なぜ、サッカー選手は1日に体重1キロあたり、1.4〜1.7g必要なのか。
それは、サッカーが様々なフィジカル要素を含むスポーツだから。
サッカーは持久力的な要素も含みつつ、瞬間的な筋力や筋パワーも求められますよね
つまり、瞬間的なパワーを必要とする競技と、持久力の求められる競技の間くらいのたんぱく質が必要だということ。
スポーツ科学の発展するアメリカの医学会の研究
実際に、アメリカスポーツ医学会が2009年に発表した「栄養とスポーツパフォーマンス」に関する声明1)の中で推奨されるたんぱく質量は以下の通り。
体重1kgあたりに求められるたんぱく質必要量(推奨)
- 持久系競技:1.2〜1.4g
- 瞬発系競技:1.5〜1.7g
こんな感じで、持久系競技はそれほどたんぱく質必要量が多いわけではなく、瞬発系競技は反対に、筋肉量や筋パワーが求められるため、タンパク質必要量も多いです。
だから、どちらの要素も含むサッカーはその間くらいのタンパク質が必要になります。サッカー選手は1日に体重1キロあたり、1.4〜1.7gが必要。
あくまで目安であり、個人差もあるので注意してください。
これでサッカー選手が1日にどのくらいのたんぱく質量が必要なのかわかりましたね。
では、1日に必要なプロテインを全て、あるいはほとんどをプロテインで摂取したらどうなると思いますか?
【その飲み方で大丈夫?】プロテイン摂取・タンパク質摂取における注意点
「食事の時間はめんどくさいからプロテインで代用しよう」
「プロテインだけ飲んどけば大丈夫でしょ」
「体デカくしたいからプロテイン3杯一気に飲んじゃおう」
こんなことを考えている人は注意が必要です。ここからは、プロテイン摂取、タンパク質摂取における注意点を紹介します。
プロテイン摂取・たんぱく質摂取における注意点
- プロテインはあくまで補助的に摂取する
- たんぱく質摂取と一緒にビタミンB6も摂取すること
- 1回あたりのタンパク質摂取量は決まっている
プロテインはあくまでも補助的に
筋肉をつけて、体を大きくするにあたって、プロテインだけでは基本的に不十分です。なぜなら、カラダをでかくするにはたんぱく質以外の栄養素も重要だから。
たんぱく質以外の栄養の役割
- 炭水化物:エネルギーの補給
- ビタミン類:炭水化物やたんぱく質の代謝、体の調子を整える
他にも重要な栄養素はいっぱいあります。
そして何より、食事をすることでカロリーを摂取することができます。カロリーが不足していれば当然体は大きくなりませんし、体調にもよくないです。
なので、プロテインはあくまで補助的に。
タンパク質の摂取量が増えたらビタミンB6も一緒にとること
たんぱく質摂取において、特に重要になる栄養素がビタミンB6。なぜならビタミンB6がタンパク質の代謝を助ける補助の役割を持っているから。
そもそも代謝ってなんやねん
代謝とは、簡単にいうと取り入れたものの物質が合成・分解されていく過程のこと。
例えば、たんぱく質であれば、アミノ酸に変換されるという話はよく聞いたことがあるのではないでしょうか。アミノ酸はまた、体内で合成されます。そんな感じです。
代謝の一連の流れ
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食べ物から取ったタンパク質を摂取→アミノ酸に分解され小腸から吸収→ 肝臓に運ばれたアミノ酸は一部がタンパク質に合成→その他のアミノ酸は血液によって身体の各組織に運ばれ細胞を構成する成分や酵素、ホルモンなどにつくり変えられる
ビタミンB6は、タンパク質の分解と合成の過程で使用される酵素(消化酵素など)を助ける、「補酵素」なんです。
これ結構大事なんですけど、このビタミンB6はたんぱく質の摂取量が多くなるにつれて、必要量が増えます。
たんぱく質の摂取量が増えるのなら、ビタミンB6も一緒に摂取しましょう。
1回あたりのたんぱく質量
1度に必要以上のたんぱく質を摂取してしまっていませんか?
例えば、一度に何杯もプロテインを飲むとか。ちょっと多めにプロテイン入れちゃうとか。ちなみに、僕も結構これやってました。
でも、どうやら意味ないみたいです。
実は、1回のたんぱく質摂取の目安は体重1キロあたり0.25g~0.55gです。なぜなら、これ以上たんぱく質を摂取しても筋力アップや筋肥大しないから。
国際栄養学学会のレビューが推奨
国際栄養学会のレビュー 2) において、体重1kgあたり、0.25g〜0.55gが推奨されています。また、絶対量としてたんぱく質20g〜40g取るべきという数字も。
覚えづらければ、多くても1回あたり40gということを覚えておきましょう。
この数字を見て、気づいた方もいると思いますが世の中で発売されているプロテインも1杯あたり大体このぐらいのたんぱく質量で販売されています。だから1度にたくさんプロテインを飲んでも意味がありません。
1日のうち、複数回に分けてたんぱく質を摂取することが重要です。
まとめ
ここまで、読んでいただいてありがとうございます。
書いたことをまとめていきましょう。
プロテインは1日何杯がいい?たんぱく質は1日どのくらい?
- 結論:別に何杯でも飲んでいい
- ただ、1日のタンパク質量に上限がある
- サッカー選手は1日に体重1キロあたり、1.4〜1.7gが必要
プロテイン摂取・タンパク質摂取における注意点
- プロテインはあくまで補助的に摂取すること
- たんぱく質の摂取量が増えたら、ビタミンB6も一緒に摂取すること
- 1回のたんぱく質摂取の目安は体重1キロあたり0.25g~0.55g
これでサッカー選手がプロテインを1日にどれくらい飲めばいいのか分かりましたね。
「サッカー選手は1日に体重1キロあたり2倍のたんぱく質摂取が必要です。」これは、やっぱりきついお話ですよね笑
今回紹介したたんぱく質量ならそこまでお金もかかりませんし、プロテインのコストも浮いてやすいスパイクが買えるかもしれません。(冗談ですが)
今回紹介したことを実践して、効率よくプロテインを摂取してみてください。今回はこれにて。
「どんなプロテインがいいのかわからない」という方はこちらに全て載っています。
参考文献
2) Kerksick, C. M. et al. ISSN exercise & sports nutrition review update: research & recommendations. J. Int. Soc. Sports Nutr. 15, (2018).