今回は、プロサッカー選手の体脂肪率について紹介します。
ハリルホジッチ元監督が率いるサッカー日本代表でも一時期話題になった体脂肪率。
体脂肪とパフォーマンスの関係性について頭に入れておくだけで、日頃の食事・トレーニングの意識は変わります。この記事では、なぜプロサッカー選手が体脂肪を低く保つのかについて紹介します。
なんとなく食事やトレーニングをすれば体脂肪が増えたり、筋肉量が減ったりして、パフォーマンスは落ちていきます。
この記事が今のあなたの食事やトレーニングの改善、パフォーマンス向上・維持のきっかけになれば幸いです。
目次
プロサッカー選手の体脂肪はどれくらいなのか
まず、日本代表のサッカー選手の体脂肪率から見ていきましょう。
日本代表常連の選手、話題になりやすい選手、世界の海外クラブで活躍する日本選手を厳選しました。
※これはハリルホジッチ監督が日本代表監督を務めていた時の選手の体脂肪率です。
日本代表選手の体脂肪率
選手名 | 体脂肪率(%) | 身長(cm) | 体重(kg) |
本田圭佑 | 6.6% | 182cm | 74kg |
長友佑都 | 8.5% | 170cm | 68kg |
大迫勇也 | 7.2% | 182cm | 71kg |
長谷部誠 | 10.5% | 180cm | 73kg |
川島永嗣 | 13.4% | 185cm | 82kg |
表を見てみると、体脂肪率10%前後の選手が多いですね。
10%を超える人もいれば、超えていない人もいるという印象。
世界のスター選手の体脂肪率
次に世界の海外クラブで活躍する海外のサッカー選手の体脂肪率を見ていきましょう。
海外クラブで活躍するサッカー選手の体脂肪率
選手名 | 体脂肪率(%) | 身長(cm) | 体重(kg) |
バーディ | 8% | 179cm | 74kg |
ロナウド | 7% | 187cm | 83kg |
メッシ | 7% | 170cm | 72kg |
ネイマール | 8% | 175cm | 68kg |
ノイアー | 13% | 193cm | 90kg |
表を見て分かる通り、キーパーのノイアー選手を除けば、体脂肪率10%を超える選手はほとんどいません。
日本選手とと海外選手を比べて見て分かること
ここまで、日本のプロサッカー選手(ハリルホジッチ監督時代の日本代表)と海外クラブで活躍するプロサッカー選手の体脂肪率を紹介しました。
日本の選手と海外の選手を比べて分かることは以下の通り
日本の選手と海外の選手を比べてわかること
- 海外選手に体脂肪率10%を超える選手はほとんどいない
- ハリルホジッチ時代の日本の選手は体脂肪率を気にしている人とあまり気にしていない人がいる
- キーパーはそれほど体脂肪を気にしていない(日本・海外共に)
あのバルサでも選手を管理していた
2020年の5月。
新型コロナウイルスが拡大しクラブ全体の練習ができずに自宅隔離が続いていた時期です。この時、バルサはこんなことを選手に要求していました。
クラブから選手への要求
- 毎日2回フィジカルトレーナーに体重の報告
- 体重を2キロ以上増やしてはならない
- 体脂肪率は0.3~0.9%程度の増加に抑える
- クラブ栄養士による徹底された食事指導
- 自宅でのトレーニング
筋肉量は落とさずに、体脂肪を増やさないようにしていることが分かります。
ハリルホジッチ監督時代の日本は体脂肪を気にする人とあまり気にしない人で分かれていました。しかし、最近では日本でも体脂肪率が低い選手が多い印象です。
日本でも一時期話題になっていた体脂肪率ですが、プロサッカー選手はなぜ体脂肪率をここまで気にするのでしょうか?
プロサッカー選手が体脂肪率を低く保つ理由
プロサッカー選手が体脂肪率を低く保つ理由は
簡単に言うと体脂肪がおもりであるからです。
みなさん考えてみてください。
おもりを持って走るのとおもりを持たないで走るのではどちらがはやく走れるでしょうか?もちろんおもりを持たない方がはやく走れますよね。
ただ、体脂肪率は低ければ低いほど良いというわけではありません。
体脂肪には基本的に以下の役割があります。
体脂肪の役割
- 有酸素運動時のエネルギーになる(脂肪を燃焼してエネルギーにする)
- 皮下脂肪には体温をコントロールしたり、体を外敵刺激から守る働き
- 内臓脂肪には、内臓の位置を固定して胃が下垂するのを予防する働きがあり、エネルギー貯蔵庫でもある
お気づきだと思いますが、体脂肪には人として生きていくために必要な機能も兼ね備えています。
ミトコンドリアは脂肪をエネルギーにする
体脂肪が一番サッカーに影響する面は、有酸素運動時にエネルギーになるところ。
じつは、プロサッカー選手においては日頃からトレーニングを行い、ミトコンドリアの量が基本的には多いです。
そのため、有酸素運動時だけでなく無酸素運動時でも体脂肪を多く燃焼してエネルギーにすることが可能です。
ミトコンドリアとは
細胞内にある小器官。糖質や脂質は「エネルギー源」ではあるが、そのままエネルギーになるのではなく、エネルギーの通貨と言われる「アデノシン三リン酸(ATP)」に作り替えられる。この作り変える時の「工場」となるのが、細胞内にあるミトコンドリアである。
(出典:アミノ酸スポーツ栄養化学ラボ)
エネルギーを作る工場(ミトコンドリア)が多ければ、糖質や脂質などのエネルギー源をより多くエネルギー(ATP)に変えることができるということですね。
体脂肪率5%以下にならないように調整
男性は体脂肪率5%以下になると、健康を損なうと言われています。
そのため、プロサッカー選手などのアスリートは最低限の機能の維持・ミトコンドリアによる脂肪の燃焼を考慮しながらおもりとなる体脂肪を減らす必要がありますよね。
そのバランスと体の安全を考慮したのが海外選手にも多い体脂肪率7%~10%なのです。プロサッカー選手はベストな状態で試合に臨みます。
ここまでこだわるのは彼らがプロだからだといえるのかもしれません。
常にベストな状態で試合に臨む。素晴らしいの一言です。
まとめ
この記事では、日本のプロサッカー選手と海外のプロサッカー選手選手の体脂肪率を見て「なぜプロサッカー選手が体脂肪を低く保つのか」についてご紹介してきました。
プロサッカー選手などのトップアスリートが体脂肪を低く保つ理由は
脂肪の最低限の機能を維持しながら、おもりであり余分となる体脂肪を減らすため
だといえます。
余分となる体脂肪を減らせば、必然とパフォーマンスの向上に繋がると思います。
さあ、プロサッカー選手が体脂肪を低く保つ理由を知ったあなたの食事やトレーニングは変わっていくはずです。
明日ではなく、今日から変えていきましょう!