「試合でできるだけパフォーマンスを発揮したい」
「スポーツ選手が試合前にカフェインを摂ると何がいいの?」
「試合前カフェインを摂るのがいいのは知っているけど、具体的には分からない」
2022年サッカーワールドカップ カタール大会でも活躍した、サッカー日本代表の守田英正選手の著書 1)には、守田選手は試合前には必ずコーヒーでカフェインを摂取して集中力を高めるようです。(サッカーあんまり好きじゃない人はごめんなさい笑)
これはなぜなのでしょうか?カフェインによる効果はサッカーに限らず、陸上や野球、その他スポーツにも活かせるものです。
ということで今回は、「試合前にカフェインを摂ることで得られる効果」について紹介します。
本記事を読めば
- スポーツ選手が試合前にカフェインを摂ることで得られる効果がわかる
- スポーツ選手はカフェインを摂取してパフォーマンスをあげられるのかわかる
目次
試合前にカフェインを摂ると、どんな効果があるの?パフォーマンス上がるの?
結論、試合前のカフェイン摂取はパフォーマンスは向上すると考えます。
試合前にカフェインを摂取することで得られる効果
- 効果①:持久力向上
- 効果②:筋肉に関する能力の向上
- 効果③:心理的興奮
効果①:持久力の向上
カフェイン摂取は持久力を向上します。
しかしなぜ、持久力が向上するのか。実はいまだに詳しくわかっていません。
カフェインは脳に影響を与える
カフェインというのは、脳のアデノシン受容体と結合することで交感神経を活性化し、アドレナリンの分泌を促進するみたいです。
これによって体は興奮状態になり、疲労感を感じなくさせる作用がはたらき、アスリートの持久力が上がっているのではないかと考えられています。
効果②:筋肉に関する能力の向上
カフェイン摂取を試合前に摂取することで、筋持久力、筋力、筋パワーが向上します。
国際スポーツ栄養学会(ISSN)がだした見解
様々な研究がされてきましたが、国際スポーツ栄養学会(ISSN)が多くの研究を批判的に評価したところ、11項目の見解がなされました。 2)
そのうちの一つにこんな見解があります。
2) 国際スポーツ栄養学会(ISSN)より引用
- すべてではないが多くの研究において、カフェイン摂取は、スポーツパフォーマンスを高めることがしめされている。カフェインのメリットは、持久力、スピード、筋力、ジャンプ、投球を含め、幅広い有酸素および無酸素運動でみられる。
持久力に関しても、カフェインにおける効果がやはり期待できそうだと示されていますね。
効果③:心理的興奮
カフェインを摂取すると、アドリナリンとノルアドレナリンというエネルギー性ホルモンの濃度が高くなります。
こられのホルモンは、心理的に注意力を高め、集中力を高める効果があります。
とはいえ、このようなホルモンは運動をすることで自然に分泌されます。つまり、試合中にほぼ多くの人の注意力が高まり、集中力のある状態になります。
カフェイン摂取でパフォーマンスは高まる
こんな感じで、試合前のカフェイン摂取でパフォーマンスを高めることが可能です。
でも、ここで注意があります。
摂取の仕方を間違えてしまうと、カフェインにおける悪い面が大きくなり、パフォーマンスを落としてしまう可能性があります。
日頃から試合前にカフェイン摂取をしている僕が感じること【効果はある。でもそこまでのプロセスが最重要】
僕自身、サッカーの試合前にカフェインを摂取しています。
- 練習前:時々コーヒーを飲む
- 試合前:小瓶のエナジードリンク(モンスターの強化版的なもの)
サッカーの試合前にカフェイン摂取をしている僕が感じること。
それは、カフェイン摂取は最後の仕上げに過ぎないということです。
もともとカフェインは禁止薬物だった
いわゆるドーピングというもの。
- ドーピング:競技能力を高めるために薬物などを使用すること。禁止リストに示される物質や方法の使用。
カフェインの大量摂取は禁止されてきた過去がありますが、2004年以降、世界アンチドーピング機構(WADA)はカフェインを禁止薬物リストから除外しました。
カフェインはもともとある能力を引き出すもの
なぜ、ドーピングについて言及したのか。
それは最初の方にも書いた通り、カフェインが最後の仕上げをする薬だからです。
カフェインを摂取するまでにやるべきことがある
カフェインは、試合前に摂取するゼリーやドリンクと変わりありません。
ゼリーやドリンクの成分でパフォーマンスを可能な限り上げようとするものです。
- 普段のトレーニング・食事・睡眠→ 能力を上げる、整える
- 試合前のドリンク・サプリ→ 能力を最大限引き出す
こんな感じで、そもそもの能力を高める行動が必要です。
試合までの準備が成長を決める
つまり、能力を上げるためのトレーニングとコンディショニングが一番重要だということ。
いっちょまえにエナドリだけ飲まない
普段のトレーニングは不誠実。
でも試合前になると真剣になる人ってよくいますよね。
それで結果がだせれば全く問題ないのですが、そんな人はごくわずかです。 それではいつまでも成長できません。
なので、準備しましょう。
普段のトレーニング・コンディショニングから意識高く取り組む。
カフェインは最後の仕上げにすぎません。
まとめ
いかがだったでしょうか。
まとめると以下の通り。
結論①:試合前にカフェインを摂取するとパフォーマンスは上がる
- 効果①:持久力向上
- 効果②:筋肉に関する能力の向上
- 効果③:心理的興奮
結論②:カフェインは最後の仕上げに過ぎない
- カフェインはもともとドーピングだった
- カフェインはもともとある能力を引き出すもの
- 試合までの準備が成長を決める
今回は、試合前にカフェインを摂取する効果とそれに関する僕の考えを書きました。
本記事があなたのパフォーマンス向上に少しでも携われたら幸いです。
読んでいただいて、ありがとうございました。
参考文献
1) 守田英正(2022)『「ずる賢さ」という技術日本人に足りないメンタリティ』幻冬舎
2) 「International society of sports nutrition position stand: caffeine and exercise performance」。〔J Int Soc Sports Nutr. 2021 Jan 2;18(1):1〕