「サッカーの試合前はパスタがいい」という話よく聞きませんか。
サッカー元日本代表の本田圭佑選手や”キングカズ”こと三浦知良選手も試合前にはパスタを食べるそうです。
こんな悩み・疑問・期待はありませんか
- 「サッカーの試合前にうどんやパン、ご飯で糖質補給したら太りすぎた」
- 「試合で走りきれないから、パスタを食べて改善できるならしたい!」
これらを解決し、あなたの期待に必ず答えます。
本記事の信頼性
本ブログの記事は、
- 所属チームのトレーナーからお聞きした話
- 所属チームをサポートする栄養士からお聞きした話
- インターネット・書籍・論文で収集した情報
- 私自身が実際に体験・経験したこと
をもとに作成しています。
僕自身、試合前にパスタを食べる前はおにぎりやパン、うどんで糖質補給をしていました。とにかく糖質を補給するために必死でした笑
しかし試合の日の朝、鏡に映る自分の顔を見てみると、「少し太った」と言わんばかりの顔のむくみ。
太りやすい体質の僕は、試合前のめちゃくちゃな糖質補給で体が太ってしまったんです。それが、試合前の食事をパスタに変えたきっかけです。
本記事の内容
- なぜサッカーの試合前はパスタがいいの
- 試合前に求められるパスタの条件
- 結局どんなパスタがいいの
本記事を読んだらこうなります
- パスタを食べる理由を知り、適切な糖質補給をすることで試合前でも太らない「ベストな状態」で試合に臨むことが可能に
- 今まで試合終盤まで走りきれなかった人も、終盤まで試合に出場することができるかも
目次
そもそもなぜサッカーの試合前に炭水化物(パスタ)を摂るの?
サッカーの試合前は筋肉や脳、神経のエネルギー源となるグリコーゲンをできるだけ多く体内に蓄えておくことが重要だと言われています。
グリコーゲンとは
- 筋肉や肝臓に蓄えられる糖の一種。筋肉に蓄えられた筋グリコーゲンは筋肉を動かすエネルギー源となり、肝臓に蓄えられた肝グリコーゲンは集中力の維持に欠かせない。
サッカーの試合は90分と長くエネルギーを多く消費します。この際、グリコーゲンが蓄えられていないと、エネルギーが枯渇しガス欠になってしまいますよね。体がエネルギーを必要としているのに、エネルギーがなかったら当然動けなくなります。
グリコーゲンはガソリンと一緒
グリコーゲンは車のガソリンと一緒です。車にガソリンがないと走れないように、グリコーゲンが貯蔵されていないとエンジンとなる筋肉の力を最大限発揮することができません。
つまり試合前に炭水化物をとるのは、サッカーの試合における激しいエネルギー消費に合わせて、グリコーゲンをできる限り多く体内に蓄えておくためだと言えます。
知っていると思いますが、試合までにこのグリコーゲンを最大限貯蔵するために、高糖質食を試合数日前からとっていくことを"カーボローディング"と呼びます。
なぜサッカーの試合前はパスタがいいの?
ここで気になるのはなぜサッカーの試合前にあえてパスタなのかということです。
理由としては3つあります。
- 炭水化物を十分に補給できる
- じっくりと吸収され、エネルギーを持続する
- 血糖値が上がりにくい
一つずつ解説していきます。
理由①炭水化物を十分に補給できる
パスタは、小麦粉でできたエネルギー源。糖質を多く含みます。
カーボローディングをする上で糖質を多く摂取するために、パスタも優秀なエネルギー源です。
パスタの糖質量
主食の種類 | 100gあたり糖質量(g) |
パスタ | 31.3g |
ごはん | 38.1g |
パン | 48.2g |
うどん | 21.4g |
パスタはうどんなどの麺類より少し硬めでかみごたえがありますよね。
密度が高いため、ゆっくりと消化されます。この「ゆっくり」消化されることがパスタの最大の特徴であり、利点です。
理由②じっくりと時間をかけて吸収され、エネルギーを持続する
炭水化物の中でもスタミナをキープしてくれるのがパスタです。
パスタは、ブドウ糖が体内に吸収されるスピードがご飯やパンに比べてゆっくりです。先ほどの話と合わせるとゆっくりじっくり吸収されるので、エネルギーを長時間持たせることができます。
ブドウ糖ってなに?
- 糖質が小腸から吸収されて血液中に入り変化したもの。全身にエネルギーを届ける。また、筋肉を正常に動かすのもブドウ糖の働きの一つ。先ほど説明したグリコーゲンも、このブドウ糖がグリコーゲンに変化して吸収され、再びエネルギーとして使う時にブドウ糖になる。
バナナなんかも、エネルギーを持続してくれるエネルギー源としてアスリートに多く食べられていますね。
サッカーは長時間高強度の運動を続けるスポーツ。このような競技特性を見ても、ゆっくりじっくりと吸収されてエネルギーを長時間持続させるパスタはとても相性がいいのです。
理由③血糖値が上がりにくい
パスタは、GI値とよばれる「血糖値を上げる度合いを表す数値」が「油」と一緒に摂取することで低くなります。
血糖値ってなに?
- 血糖値とは、血液の中に含まれるブドウ糖(血糖)の数値。糖質は、食事後に消化吸収されてブドウ糖になって血液に入る。通常の状態では血糖値を下げるインスリンと血糖値を上げるグルカゴンなどのホルモンの作用によって調節されている。
血糖値が上がるとこうなってしまう
- インスリンは、血中の糖分を脂肪に換えて体に溜め込む働きがある。緩やかに血糖値が上昇すれば問題ないが、急激に上昇するとインスリンは過剰に分泌され体に脂肪がたまりやすくなる。
米やパン、うどんを試合前に摂りすぎて太ってしまった方は血糖値の急激な上昇が原因の一つ。最初にも説明したように、パスタは単体でもゆっくり吸収されて、太りづらいです。
これに加えて、油と一緒に摂取することでこのGI値がさらに低くなります。パスタは、とても優秀だということがわかると思います。
サッカーの試合前に求められるパスタの条件
パスタといえばたくさんの種類がありますよね?
ミートソースやペペロンチーノ、ボンゴレ、カルボナーラ、クリームスパゲティなどたくさんあります。
では、試合前のパスタはどんなものがいいのでしょうか?
試合前に求められるパスタを食べる際の条件を紹介したいと思います。
パスタを食べる際の条件
- 低脂質・高糖質・中たんぱくのバランスで食べる
- ビタミンB1を多く含むものと一緒に摂る
- 不飽和脂肪酸を含む油と一緒に摂る
条件①低脂質・高糖質・中たんぱくのバランスで食べる
試合前のパスタは、「高糖質・低脂質・低たんぱく」を意識しましょう。
月曜日のオフが明けて、試合3日前までは通常のエネルギー比率の食事を摂っているはずです。日曜日に試合があるとしたら、火曜・水曜と比較的高強度なトレーニングを行い、木曜日の紅白戦の時ぐらいまでですね。それまでは通常の食事です。
大体、その時の糖質・タンパク質・脂質の割合の比率は糖質50~60%, たんぱく質10~15%, 脂質25~30%です。意識できていない人は、改めてここを意識してみてください。
通常の日の食事(左)と試合前の食事(右)
試合2日前から試合前パスタを食べる時の比率は変わります。食事全体の糖質を70~80%の比率にします。
糖質に当たるパスタが80%ぐらい、その他の具材でタンパク質10%ぐらい、脂質10%ぐらいがベストです!このぐらいの比率を意識すると、適切なカーボローディングが可能になります。
条件②ビタミンB1を多く含むものと一緒に摂る
試合前のカーボローディングにおいて、忘れがちなのがビタミンB1を一緒に摂ることです。
試合前には、糖質が一番重要なのは間違い無いのですが、糖質をエネルギーに変える時にそれだと非効率ですし太ります。
というのも、ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える手助けをしてくれます。つまり、効率的に糖質をエネルギーに変えることができます。
ビタミンB1が豊富な豚丼と鰻重
ビタミンB1が不足するとご飯やパンなどのエネルギーを体内でエネルギーに変えることができないため、肥満の原因になってしまいます。試合前のカーボローディングによって太ってしまったという人はこれも原因の一つです。
ビタミンB1を多く含むもの
豚肉、赤身肉、ナッツ、大豆、ほうれん草、うなぎ、納豆、ごま、枝豆など
手軽に取れるものもあるので、パスタと一緒に合わせて上手に食べましょう!
僕のおすすめはたんぱく質もとれる枝豆です
条件③不飽和脂肪酸を含む油と一緒に摂る
先ほどもご紹介した通り、パスタは油と一緒に摂取することで、GI値が低くなります。しかし、唐揚げやとんかつなどの揚げ物と摂ってしまえば消化に悪く、脂肪もついてしまいます。
パスタは不飽和脂肪酸を含む油と一緒に摂ることがおすすめです。
不飽和脂肪酸とは
脂肪の構成要素である脂肪酸のうち、植物や魚の脂に多く含まれるもの
例えば、オリーブオイルやアマニ油、ごま油などです。魚の脂は魚を食べれば一緒に不飽和脂肪酸が取れるということですね。
魚の脂とオリーブオイル
これらの不飽和脂肪酸を含む油と一緒にパスタを食べることで、GI値が下がり、血糖値の急激な上昇を抑えることができます。オリーブオイルを使ったパスタなんかはよく見かけますし、アスリートもよく食べていますね。
結局どんなパスタがいいの?
アスリートである僕が「これいいな」と思ったのは、ほうれん草とツナの和風パスタです。これは僕が作ったレシピでは無いのですがご紹介させていただきます。
おすすめのレシピ動画
このレシピの良い点は以下の通り
- とにかく美味しい
- 3つの条件を満たしている
- 具材の組み合わせがよく効率よく糖質補給できる
無駄な脂肪分はとらずに、ツナでタンパク質補給、オリーブ油で不飽和脂肪酸を含む油、ビタミンb1の豊富なほうれん草も一緒に摂るので、非常に効率がいいです。
さらにこのパスタのポイントを挙げるととするならば、大根おろしです!
大根おろしには、アミラーゼ・プロテアーゼという成分が含まれ、消化を助ける働きがあります。
大根おろしはからだに優しい
アミラーゼは主にでんぷんなどの分解を助け、プロテアーゼはたんぱく質の分解を促進します。つまり、このパスタの栄養を効率よく吸収することが可能に。素晴らしいの一言です!
アスリートなんかは、試合が近くなると、胃腸にストレスを感じます。そんな時、このパスタのように消化が良い上に、効率よくエネルギーになってくれる食事を取ることは非常に重要です。
そういう方のために、サッカー選手であり、元日本代表の本田圭佑選手、「キングカズ」こと三浦知良選手も食べる"白パスタ"をご紹介します。
白パスタとは?
- 塩水で茹でたパスタをオリーブオイルに和えるだけという極めてシンプルな料理。いわゆる「具なしパスタ」
レシピなんて正直いらないです笑
自分の好きなように茹でてオリーブオイルに絡めてたべましょう!
白パスタの良いところ
- 簡単
- すぐに作れる
- 十分糖質補給できる
- ちょっとかっこいい
実は、パスタ単体でもビタミンb1を含んでいます。「ビタミンb1豊富」とまではいえませんが、白パスタでも他の栄養もとりながら効率よく糖質補給をすることができます。
太りやすい方、ビタミンの補給に不安がある方はサプリメントなどでビタミン補給するのもありです。フルーツやビタミンB1が豊富な食材で作ったサラダと一緒に摂ってもいいですね。
一流のサッカー選手もやっているので、試合前に白パスタを食べるのはちょっとかっこいいです笑 僕はやらないですけど、、、
パスタは試合後でもおすすめ
実は試合後も胃腸はストレスを感じています。試合前と試合後はとったほうがいい栄養は微妙に異なりますが、消化の良いものがいいという点では、どちらも一緒です。
他の栄養素とのバランスを見ながらパスタを食べれば疲労回復にもいいです。
パスタは本当に優れたエネルギー源。今回紹介したレシピだけでなく、自分で色々調べて試しながら、自分に一番合ったものを探してみてください。あなたの一番体に合うものが必ずあるはずです。
普段の食事からパスタをたべるものありですね!太りやすいアスリートは、栄養素だけでなく、カロリーなんかも気にしながらパスタを食べてみるといいかも。
ぜひ試してみてください!