サッカーの試合で必ず迎えるハーフタイム。
「効果的に栄養補給をして試合終盤まで走り切りたい!」
「ゼリーは飲んでいるけど、具体的に何をどのくらいとればいいのか分からない...」
という方が多いのではないでしょうか?
本記事の内容
- ハーフタイムにとるべき栄養
- ハーフタイムの栄養・水分補給におけるよくある疑問点
今回は、ハーフタイムの栄養補給についてご紹介したいと思います。
ハーフタイムの栄養補給の目的や重要度を理解することができれば、
- 試合終盤まで走り切ることができる
- 難しい試合でもパフォーマンスを落とさず、勝つことができる
それではいきましょう!
目次
ハーフタイムって何をとればいいの?
サッカーの前半と後半の間にあるハーフタイム。
できる限り前半で消耗した体力を回復して、後半に望みたいですよね。
ハーフタイムに摂るべきものは以下の通り
- 糖質
- 水分
- アミノ酸
それぞれなぜ必要なのか、どのくらい必要なのか解説していきます。
糖質
糖質の特徴としては以下の通りです。
- 糖質はエネルギー源として最も多く利用される
- 摂取してからすぐにエネルギーに変わる即効性の高い栄養素
- エネルギーは身体だけでなく、脳を動かす力となる
多くの選手は試合前に糖質を多めに摂取して、グリコーゲンを貯蔵していると思います。
グリコーゲンが分からない人のために簡単に説明すると、
- グリコーゲンは体内に蓄えられるエネルギー源
- グリコーゲンが多く蓄えられている状況において高強度の運動が行える
- 糖質摂取によって蓄えることができる
そんなグリコーゲンですが、実はハーフタイムにはすでにグリコーゲンの貯蔵量は半分になっているんです。
このことから、ハーフタイムの糖質摂取はとても重要だということがお分かりいただけると思います。
どのくらい摂ればいいのか
UEFAの最新化学によると、
試合の直前とハーフタイムに約30~60g程度の糖質を摂ることでドリブルのスピード、パスやシュートの正確性の向上が期待できるそうです。
注意ポイント
夏の試合などの暑熱下において糖質よりも水分摂取を優先させたいときは、糖質は20~56gの糖質摂取に抑えましょう。
水分
水分は脱水を起こさないようにするためにとても重要です。
アスリートは脱水により体重が3~4%減少すると、
- 筋力2%低下
- 筋パワー3%低下
- 高強度持久力10%低下
する恐れがあるといわれています。
例えば、私の体重は65kgなので、試合後に1.95kgから2.6kg減少していた場合、試合中のパフォーマンスは低下していた可能性があるということです。
パフォーマンスを維持するには、運動後の体重が運動前の体重よりも2%〜3%以上減少しないように水分補給をしましょう。
ハーフタイムの水分補給はハイポトニック飲料がいいと言われています。
ハイポトニック飲料とは
塩分や糖質の濃度が控えめで、安静時の体液よりも低い浸透圧の飲料のこと。
例:スーパーH2O、イオンウォーター、アミノバイタル、など
どのくらい摂ればいいの
水分量に関しては、発汗量やその日の気温にもよるので、こまめに摂取しましょう。
脱水を防ぐということが重要です。
アミノ酸
必須アミノ酸BCAAをご存知でしょうか?
BCAAとは、バリン、ロイシン、イソロイシンの3種類のアミノ酸のことであり、人間の体内では産生できない「必須アミノ酸」のこと。
BCAAの特徴としては
- 運動中の乳酸の上昇による、パフォーマンスの低下を防ぐ
- 運動による筋肉の分解を防ぐ
このアミノ酸もハーフタイムに補給しておくことで、後半のパフォーマンスを維持することができます。
どのくらい摂ればいいの
BCAAは摂取してから30分後に濃度がピークに達します。
2000mgを目安にハーフタイムに摂取するのがおすすめです。
ハーフタイムの栄養・水分補給におけるよくある疑問点
ここまで、ハーフタイムにどのようなものをとればいいのかを解説しました。
ここからは、ハーフタイムの栄養・水分補給におけるよくある疑問点についてお答えしていきたいと思います。
よくある疑問点
- カフェインは摂らなくていいの
- ハーフタイムのどのタイミングで糖質やアミノ酸を摂取すればいいの?
- そもそも、ハーフタイムの栄養・水分補給そんなに重要なの?
カフェインは摂らなくていいの
試合前にカフェインを含んだ飲料を飲む選手をよく見かけます。
私の意見として、試合前に十分なカフェインを摂取していればハーフタイムのカフェインの摂取は不要だと考えます。
理由としては
- 試合前に摂取していれば、後半でもカフェインの効果は十分に得られる
- 後半に摂取してもカフェインが最大値に至るまで多少の時間が必要
だからです。
カフェインの効果として、運動前の摂取による、パフォーマンスの向上があります。
カフェインを摂取してから体内のカフェイン濃度が最高値に至るまで45分から1時間程度。
血液中のカフェインの濃度が最高値の半分まで減る時間は健康な人の場合2時間半から4時間半です。
多くの選手は試合前に何らかの形でカフェインを摂取していると思います。
これらのことを踏まえると、カフェインの摂取は必須ではないと考えます。
ハーフタイムのどのタイミングで糖質やアミノ酸を摂取すればいいの?
ハーフタイムはカテゴリーにもよりますが、多くの場合15分です。
糖質やアミノ酸を摂取する場合、液体やゼリー状のものを摂取していると思います。
ハーフタイム15分のうちどのタイミングで摂取するべきなのでしょうか?
糖質
糖質は基本的にハーフタイムの一番最後、後半開始前に摂取することをおすすめします。
運動直前に糖質が口の中に存在すると、持久力の改善が期待できるそうです。
スペインの強豪クラブ「バルセロナ」もこのタイミングを推奨しています。
ただ、人それぞれベストなタイミングがあるので、自分にあったタイミングを探しましょう。
アミノ酸
アミノ酸を摂取する場合、ハーフタイムの一番初めに摂取しましょう。
ハーフタイムにおいては水分と同時に補給できるものをおすすめします。
BCAAは摂取してから30分後に血中濃度がピークに達します。
ハーフタイムの最初の方に摂ることで、試合後半の終盤まで濃度を維持することができます。
そもそも、ハーフタイムの栄養・水分補給そんなに重要なの?
ここまで、ハーフタイムの栄養・水分補給について解説しました。
「栄養・水分補給をハーフタイムで行わずに後半のパフォーマンスがおちるのなんてせいぜい数パーセントでしょ」
という方もいると思います。
確かに、栄養と水分補給をハーフタイムで行わないで後半のパフォーマンスが落ちるのはほんの数パーセント。
正直、この数パーセントが自分の認識の中で分かるのかといわれると、分からないと思います。
しかし、統計上サッカーの試合では、前半よりも後半の得点率が高いです。
後半で試合が動くことが多いということです。
ハーフタイムで十分な栄養・水分補給をして、後半体がベストな状態で望むことができれば、試合で勝てるかもしれません。
逆に、ハーフタイムに栄養・水分補給を怠れば、たった1つの判断ミスで試合に負けてしまう可能性だってあります。
私が言いたいことはベストを尽くすことは重要だということです。
試合のために練習をして努力をしているのですから、練習以外の部分でもベストな準備をしましょう。
それが試合に勝つことに繋がります。
まとめ:ハーフタイムに適切な栄養・水分補給をしてベストな状態で後半に臨もう!
いかがだったでしょうか。
今回は、ハーフタイムにおける栄養・水分補給とよくある疑問点について解説しました。
「大まかには理解していたけど、具体的なことは今まで知らなかった」という方も多かったのではないでしょうか?
今回のポイント
- 糖質は30~60gハーフタイムの一番最後に摂取するべき
- 水分は脱水症状にならないようにこまめに摂取
- アミノ酸は2000mgを目安にハーフタイムの一番初めに摂取
- カフェインは試合前に摂取していれば、ハーフタイムに摂る必要はない
- ハーフタイムの栄養・水分摂取で勝敗を決めろ
私自身サッカーをプレーしていますが、栄養・水分補給が適切に行えて試合に臨めているときは体のコンディションが非常に良いです。
それは、ハーフタイムにおいても同じこと。
ハーフタイムに栄養・水分補給をするかしないかでは、後半のパフォーマンスに差がでます。
ハーフタイムで相手に差をつけて、試合に勝ちましょう!